ポップスコンサート


演奏者のための モニター 対処方法:


アマチュアの演奏者にとって モニター スピーカーなどの環境は 演奏しやすくなるかの 
重要なポイントとなりますが 
ほとんどの方は ライブなどで試行錯誤しながら要領を得ていくのが現状です。 
プロの場合も このようなアマチュア時代を得て 
自分なりの モニターの基準を確立して行きます。 

当社のHPにあるようなモニターに関しての
合理的で実践的ノウハウの知識を
得られる機会は無いので
多くのプロ演奏者が たどりつく結論は 
PAオペレーターはモニターについて よく理解していないので 
あまり煩く注文すると かえってモニター環境が悪くなる場合が多く 
モニターをあてにしないで 生音やメイン スピーカーから回り込む音なども参考にし 
モニター環境が悪くても 安定した演奏ができるように心構えをしておく と言う事です。



このように 
音響オペレーターがモニターについて よく理解していないのは 
まず ロック〜ポップス系の音楽をまず理解していない無知から始まり 
メイン スピーカーの音質、音量さえ良ければ 後はどうでも良いという
自己中心的な考えによるものです。
ほとんどの専門学校などでも モニターに関しては 演奏者の注文に応じて調整する など 
具体的なノウハウに関しては 教えられる知識が全く無いのが現状です。

以前ある女性歌手が慢性難聴になったのが話題となりましたが このような事は 
音響オペレーターの無知によるものが大きくあります。
モニターをきちんと理解しているオペレーターであれば 
聴覚の特性、機能 を熟知しているので 
どのようなモニター環境が演奏しやすいかを理解しており  
演奏者へも理論的に分かりやすく説明して
急性難聴になるほど音量を上げる事は ますますモニター環境を
悪化させる事を理解させる事ができ 慢性になる事は防止できたはずです。

以上は一例ですが 
モニター環境に関して きちんと説明してある文献などは皆無となっており 
このHPが オペレーター、演奏者も両方において モニターに関して 
合理的で実践的ノウハウの知識を得られる
最高の物であると自負しています。

下記を理解する事により 
演奏者が演奏しやすいモニター環境にするには 
どうしたら良いかがプロの演奏者以上に
理論的に理解でき 実践でも非常に役立ち 
機材などが同じ条件でも 
今まで以上のモニター環境で演奏できると確信しています。




下記は見本ですので 画像、内容を削除してあります。


モニタースピーカー 等への要望:
*1曲演奏します(できるだけ慣れ安定して演奏できる曲を選ぶ)

オペレーターがメイン、モニターの基本調節を終えてから
モニターの希望を伝える。

演奏開始 時は、まだ調整中なのでしばらくたって ミキサーの調整が終わってから要望する。

リハーサル時間が短い時などは こちらから「モニターどうですか」 などと尋ねない事もありますので
演奏に支障がある場合は 必ずリハーサル中に要望を伝えて下さい。
本番終了後に





モニタースピーカーと


によって 音量、音質は異なりますので


を まず確認して下さい。







モニターの音量、各パートのバランスを最適にするには、機材グレードがプロ仕様で
演奏者も、各曲及びリードとバッキングの音量バランスをとれる事が前提となります。

要望の良い例:



要望の悪い例:








を ある程度理解していないと

細かい音量、音質の注文をするには無理があります。

練習スタジオでは狭いので大音量でも各パートの音が聞き取れますが、ライブハウスなど
広い場所では音が反響せず散って行きますので練習スタジオのような大音響にはなりません。

特にギター、ベースは、音量の上げすぎに注意しましょう。(普段の練習の時、
控えめの音量でも練習すると本番でも違和感なく演奏できます)

モニター、周辺機器 をグレードアップすれば、それに応じて音量は上げられますが
初心者の場合ほど、



モニターからよく聞こえない現象となります。
逆に上級者になるほど


でもはっきりモニターできます。

ワンマン・コンサートのように1バンドしか出演しない場合は、要望に応じて 音量、音質等 細かく
リハーサルの時モニター調整して そのまま本番へ行けますが
(それでも演奏者の緊張などでリハより力が入り音が大きくなりモニターバランスも
変化します) 出演バンド数が多かったり、
機材グレードが低い場合は、それに応じて出せる音量、各パートのバランス等 限界があります。

どのグレードのモニターにおきましても       により


 聞こえにくくなるパートが出てきて 


各パート音も総て小さく感じられ 聞こえにくくなり全体的にも音量が下がったように聞こえてしまいます。
音響計測レベル的には上がっていても 人間の聴覚特性により そう聞こえてしまいます。
∴ 




モニターは こちらで 全体音量、各パートバランスを ある程度調整した後 
演奏者へ希望、要望を聞くのですが その要望どうり 各パートバランスを取っていくと 
最初よりだんだん悪くなり 最後には モニターから何の音が返っているのか 分からなくなる事が良くあります 
これは上記のように                               した結果です。







モニターにおいては 





                  と             が 合成されますと最悪となり 
あるパートが 大きくなり過ぎると それ以外の音は全く聞こえなくなります。
良くあるのが ギター奏者が生音を大きくしすぎて 自分以外の音が
聞こえなくなり モニターから何も聞こえなくなる事があります。



モニターの全体音量を上げすぎますと 耳がバカになり  
聴覚が鈍り かえって各パートが聞き分けられなくなる事もあります。
スタジオで練習する時は 特に爆音にせず 小さめの音量でも
演奏に支障が出ないように訓練しておく事を薦めます。


具体的な 音源を使った説明など は
このサイトの下にあります
オペレーター 実践 テクニック; のリンク先にあります。




ハンドサイン




オペレーターにモニター等 注文する時は、以下の説明を参考にして下さい。

ギター 奏者

モニターの全体音量にもよりますが 




*ギター、ベース アンプの音量、音質つまみの設定を覚えておき本番でも
同じ設定で行う。
(本番でも同じ音量、音質で演奏しないとリハーサルの価値は半減する)

ギターは特に各曲の音量バランスをとる(次の曲になった時、音量が大きくなったり、小さくなったりしないように)
このような音量、音質のセットは演奏者側で行います。
スタジオ練習の時、音量等曲に応じてエフェクターなどをセット調整してメモリーしておきましょう。

リード(ギターソロ)とバッキング(伴奏)の音量差も同様です。



ギターアンプは 自分が演奏しやすい音量以上には上げないで下さい
初心者は 客席に この生音を聞かせるために大きな音にする人がいますが 
マイクがある場合は マイクから拾った音をミキサーで調整して 
メインスピーカー(客用に客席側に向いたスピーカー)から出しますので 大き目にする必要はありません。
キーボード、ベース(DI)などの方も同様に自分のアンプから出る音は 
このようにして下さい。

ベース 奏者




ギターアンプ同様


から聞いた方が良い結果となります。


低音になるほど音が回折するので 


 ある事もあります。


適切なモニター スピーカー音量:





音量を上げすぎますと 

感じられて来ます。
また モニター スピーカーに関しては 
モニタースピーカー自体の音質などが良くても 


が悪くなる事が多々ありますので 



などの確認が重要です。



音源を使った 実践的 モニター スピーカーの要望方法:

下記を理解する事により モニターの ノウハウが実践的に理解できます。



下記説明を読む前に 次の聴覚実験を行なって下さい。
先入観がありますと 正しい実験の妨げとなりますので 
正しい手順で最初の 1回のみ有効な実験ですので 
必ず 指示通りの手順で行なって下さい。

まず
   A    の曲を再生し 聞きやすく クリヤーに再生できる範囲で 
              できるだけ大きな音量になるように調整します。

PC付属のスピーカーよりは ヘッドホーンが一番良いかもしれません。

音量を調整しましたら このサイトの一番下の 
聴覚実験 にあります 手順通りの曲順で 説明文を 
読み聞いて行って下さい。
くれぐれも 曲順と説明文の順序は変えないで下さい。




上の聴覚実験を 行なった後 下記の聴覚上の特性 説明を読んで下さい。






マスキング 効果:






定位左側にある ピアノの音に注意して 
基準音 と  ーKey を聞き比べますと −Key の方が ピアノがはっきり聞こえます 
ピアノの物理的音量は変化していません 同じですので 
これは 基準音はKeyの音がPf音を              しているからです。
逆に 基準音 と   +Key を聞き比べますと +Key の方が ピアノが聞こえ難くなります
これは Keyの音が大きい分 Pf音を       しているからです。
Key音はピアノと同じ 定位(この場合左側)なので なお更 マスキング効果が大きくなります。

∴モニター スピーカーのように モノラルですと定位が総て中央となるので 
各パートの       は大となりますから        のみモニター音から
返した方が聞きやすく パ                   くなるのが 
良く理解できると思います。



















基準音の各パート音量バランスは こちらの 音響環境での基準ミキシング音です。

総て mp3 形式 音源です。



音場図




+EB   +Kick   +Sn.     +Dr         +Tom        +EG    +Vo   +Pf   +Key         基準音

ーEB   ーKick   ーSn.      ーDr         ーTom       ーEG    ーVo    ーPf   ーKey


音量の聞き分け:






















ミキシングの練習を行いますと 色々な発見ができます。
例えば


の中で 全体の音量が大きく感じられるのは                     など 
     のパートである事がわかり 
逆に               は 全体の音量は他のパートより 小さく感じられます。




 低音がきれいに再生され 
サウンドの質も向上しますが 



















上記説明を読む前に 下記の聴覚実験を行なって下さい。
先入観がありますと 正しい実験の妨げとなりますので 
指示通りの手順で行なって下さい。

まず
   A    の曲を再生し 聞きやすく クリヤーに再生できる範囲で 
              できるだけ大きな音量になるように調整します。

PC付属のスピーカーよりは ヘッドホーンが一番良いかもしれません。

音量を調整しましたら このサイトの一番下の 
聴覚実験 にあります 手順通りの曲順で 説明文を 
読み聞いて行って下さい。
くれぐれも 曲順と説明文の順序は変えないで下さい。
聴覚実験

1、   A    の曲を下記 音場図を見ながら 1回聞いて下さい。











2、次に  下記 音場図 定位 左にあり
   最初(イントロ)と後半(さび)の部分で使われている
      

  を聞いて下さい。
    











3、 先に聞いた A より B,  の曲の方が  Pf(ピアノ)が 
    大きく(はっきり) 感じられたでしょうか。




 






5、聴覚実験 終了です。 
     このサイト 上の 
説明文から読んで行って下さい。





バンド・コンサートの プロ オペレーターを目指している方

音響専門学校 通信制 ウィング



               

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